ヨガる。

『 No meditaion No life 』   抵抗せずに、判断せずに、執着せずに・・・調和する 

【クリスマス~お正月~ 冬に 見たいアニメ】 東京の緻密な描写がスゴイ! 東京ゴッドファーザーズ

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ギャング(ヤクザ)映画ではありません。

ヤクザは登場しますが。

 

ゴッドファーザーとは「名付け親」のことで、この映画は「ファーザーズ」と複数になっていることから、3人のホームレスが主人公の映画です。

 

「2003年」公開映画

 

あらすじ

クリスマスに捨てられた赤ん坊を拾ったホームレス3人組が、赤ん坊の親を探しに行くまでを描いた珍道中。 

道中と言っても東京が舞台

 

ちなみに、赤ん坊は拾われたのがクリスマスだったため、「きよしこの夜」から「清子」と呼ばれている。 

オカマの「ハナ」が命名。 劇中、色んな清子が登場します。

 

 

見どころ1(東京の緻密な描写)

 

まず、驚くのが風景の描写です。

 

雑多な東京の街並みから、ゴミ・ホームレスの家の中・ゴミハウス・看板・裏路地…などの描写が非常に細かい上に、雰囲気までしっかりと伝わってきます。

雰囲気が伝わってくるのがスゴイ

 

正月の描写も含めた「ちょっとした年末感」や、くたびれた中年サラリーマンなど、外国人などにも楽しめる。 

これぞクールジャパン(雑多ジャパン)

やっぱり、アニメーションは日常のディティールがしっかりと表現できているだけでも大きな魅力となる。

 

 

 

見どころ2(マイノリティーな人々)

 

 次の見どころが、登場人物たち。

 

他の、アニメや映画にありがちな派手な人物がいない。

もちろん、物語によっては派手な人物はとても重要です。

 

主人公3人がホームレス。

小汚いおじさん(41才?)、大柄なオカマ、美少女設定ではない家出少女。

ドラッグクイーンに興味があれば、映画「プリシラ」が超おすすめ。

 

脇役たち、

ヤクザ不法滞在と思わしき外国人宗教にハマってしまった人ゴミ屋敷の住人(メンヘルオカマバーの面々バツ1の地味な医者おやじ狩りをする少年たち・・・あと、登場する女性たちが超ふつーの人(だいたいポッチャリ)である。

 

ストーリー自体はオフビート(軽い感じ)で、ちょっとご都合主義なところもありますが、風景描写の緻密さと、キャラの立った登場人物たち(マイノリティー)のおかげで、濃いめのコーヒーを飲んでいるような感覚になる。

ご都合主義も「赤ちゃんからの奇跡」と言う文脈上にあると思うので、都合は合っている。

 

※オフビート映画とは・・・?私の解釈としては、「登場人物がユルイ(ダメ人間)、ストーリもまた~り。そして、笑いやユーモアをも交えながら、ホロリとする人間ドラマ」って思っています。 大好き!このジャンル。

 

 

まとめ

〇 アニメ好きにとっては満足できる作品だと思う。

 

〇子どもと一緒に見てもOK。

 

〇家出少女(主人公の一人)の声が、声優初挑戦の岡本綾さん。低い声の上ずらない感 じや、淡々とした雰囲気など、初挑戦とは思えないくらいとてもいいと思った。

ホームレス(41)の声優(江守徹)は鉄板、安定のいつも通り。

オカマのハナさんの声優はワハハの梅垣さん。たまに声が上ずるので聞きにくいところもあった。ただし、キャラと本人?声はとてもマッチしていた。

 

 

〇気楽~にアニメを楽しみたいときにグッド。

(スカッとしたい!ハラハラしたい!と言う時に見ると、逆にストレスになるかも)

 

※あまり、映画を繰り返して見るタイプではありませんが、これは4年に1回くらい見返したい映画です。今回二度目の鑑賞でしたが、初見のように楽しめました!

 

おまけ

 

実はこのアニメは二度目の鑑賞でしたが、色んな発見がありました。

 

〇発見1

建物や看板(ハンバーガー)が顔になっている。特に建物は結構顔になっている。

 

〇発見2

酒をかっぱらった墓標の名前と、その直後に出会う人物の名前が一緒。

 

など、ショウもないことですが、遊び心が散りばめられています。

ちょくちょく出てくる、リゾート看板も何か意味があるのだろうか… 

あと、スペイン語の意味が知りたい(ポルトガル語か?)

 

 

最後に、監督の「今敬」さんについて。

私は監督の「パプリカ」も見て、とても面白くてファンになりましたが、2010年にすい臓がんで亡くなっております(46歳)。

 

残念です(合掌)。